ウデマエE-のスプラトゥーン分析

底辺イカがのし上がるためにスプラトゥーンを分析するブログ

スプラトゥーン2で真の強者は何を使っているのか: ステージによって強いブキは違うのか

リーグマッチの結果からガチマッチのステージごとの強いブキを考える

前回はガチマッチのルールごとに強いブキが違うのかを調べましたが、今回は同様にリーグマッチのtop100の結果から、ステージによって強いブキは違うのか?を考えます。 例えばホッケふ頭やモズク農園のように平面的だとカーリングボムが強そうですし、タチウオパーキングでチャージャーから狙われる…とかは想像しやすいシチュエーションかと思います。実際のところ、ステージごとにブキの使用傾向はどれほど変わるのかを見てみます。

結論

ステージごとに特徴が色濃く出ているというよりは、限られた一部の特徴的なステージでは、それを象徴するブキが多少使われているという程度です。 プレイしたことのある方なら、「あー確かに」と思うかもしれません。 強めに出ているのは、平面的なステージではカーリングボムをサブブキとして持っているブキが多少多いことと、見通しがよいところだとチャージャーやスピナーが多いことくらいでしょうか。

特徴的「でない」…というと語弊がありますが、大半のステージは全体の傾向とほぼおなじものが見えます。

利用するデータ

今回も同様に、2018年のデータを使います。分析対象期間を絞っている理由は前回(そしてそれ以前)の記事をご覧ください。

  • 計測期間: 2018/1/1〜2018/4/15

なお、スプラトゥーン2をプレイしたことがある方はご存知かと思いますが、基本的にステージは時間帯ごとに2つからランダムで選ばれます。

従って、特徴的なステージが1つあったとしても、もう1つは平均的なステージかもしれません。 ですので、プレイヤーからすると特徴的なステージに合わせてブキを選択するというより、2つのステージのどちらでもそこそこ立ち回れるブキを選択する傾向にあるでしょうから、ブキの利用傾向は平準化される傾向にあります。

結果と考察

ステージごとに分けるととにかくグラフが多くて…。

海女美術大学フジツボスポーツクラブ、コンブトラック

f:id:unchemist:20180420153209p:plain f:id:unchemist:20180420153213p:plain

3ステージとも、いわゆる「平均的」な使われ方をしています。特徴がありません。

バッテラストリート、ホッケふ頭、ガンガゼ野外音楽堂

f:id:unchemist:20180420153246p:plain f:id:unchemist:20180420153321p:plain

ホッケふ頭といえば、以下の特徴があります。

  • 平面的(凹凸が少ない)
  • 縦に長い

ということで、それを象徴するかのようなグラフです。

  • .52ガロンデコのようなカーリングボムをサブウェポンに持つブキが多い
  • スプラチャージャー、バレルスピナーのような長距離射程ブキが多い

タチウオパーキング、チョウザメ造船、マンタマリア号

f:id:unchemist:20180420153337p:plain f:id:unchemist:20180420153343p:plain

タチウオパーキングといえば高台からのチャージャーのスナイプ…だと思っていたのですが、あまり使われていませんね。 高台から対岸に届かせるにはリッター4Kまで必要になるので、そこまでいくとやりすぎということであまり使われないのでしょうか。

エンガワ河川敷、モズク農園、Bバスパーク

f:id:unchemist:20180420153355p:plain f:id:unchemist:20180420153359p:plain

これらもそれほど特徴はありません。Bバスパークは狭くて立体的なので、バケツでバシャッとやりたいのか、ヒッセンが入っていますね。

ザトウマーケット、ハコフグ倉庫、デボン海洋博物館

f:id:unchemist:20180420153410p:plain f:id:unchemist:20180420153414p:plain

ハコフグ倉庫も、ホッケふ頭と同じように縦に長いステージなので、スプラチャージャーやバレルスピナーが入っています。 デボン海洋博物館は屋上から狙い撃ちしやすいのでチャージャーなどの長射程ブキが入っているのかな?と思っていたのですが、意外と入っていません。

アロワナモール、アジフライスタジアム、ショッツル鉱山

f:id:unchemist:20180420153429p:plain f:id:unchemist:20180420153434p:plain

割と最近増えた3ステージです。計測期間が2018/1/1からですが、これらの3ステージは途中で増えていますので、単純にサンプル数が少ないです。従って、特徴が強く出てしまう傾向にあります。

  • 1/12 デボン海洋博物館
  • 2/2 アロワナモール
  • 3/2 アジフライスタジアム
  • 3/31にショッツル鉱山

特にショッツル鉱山は、ステージが広い上に平面的なので、カーリングボムが使えるスプラマニューバーコラボがよく使われています。

終わりに

ステージに合わせて複数のブキを使いこなすべき?

前回の記事でも触れましたが、そもそもガチマッチに勝てない人がどうにかして勝ちたいという希望があるときに、既に複数のブキを使いこなしているという前提がおかしいので、全体の傾向にある通り「どのステージでもそこそこ立ち回れるブキを1つだけ極める」のが早いかと思います。

ただ、ステージによってはどうしても辛いブキというのはあります。ですので、ステージによって強いブキを持ち替えるというより、自分の使うメインブキがどうしても苦手なステージであれば、そこだけは別のブキにするくらいが良いでしょう。

スプラトゥーン2で真の強者は何を使っているのか: ルールによって強いブキは違うのか

リーグマッチの結果からガチマッチのルールごとの強いブキを考える

今回は、リーグマッチのtop100の結果から、ガチマッチにおけるルール(ガチホコバトル、ガチヤグラガチエリア、ガチアサリ)によって強いブキは違うのか?を考えてみたいと思います。 ごくごく普通に考えると、ガチヤグラではブラスターが強そうですし、ガチアサリではパブロやホクサイが強そうな気がします。 リーグマッチ上位者でも、やはりルールごとに強いブキは変わるのでしょうか。

結論

全体のトレンドであるN-ZAP85やスプラシューター、ホットブラスター、スプラローラー辺りは、当然ですがどのルールでも強く使われています。その次辺りにルールごとの傾向が出ていますが、全体の割合としてはかろうじて傾向が見えるくらいで、そこまでルールごとに強烈に強いブキが違う、ということはなさそうです。

利用するデータ

前回まではスプラトゥーン2発売から(=2017/7/21〜)のデータを使っていましたが、前回の分析の通り、ブキの度重なる調整によって、時期によってブキのトレンドは大きく変わっています。あまりに昔のデータを分析に含めてももはや意味がないので、今回は以下の通りとしています。

  • 計測期間: 2018/1/1〜2018/4/15

splatoon-analysis.hatenablog.com

結果と考察

表示するグラフが大きすぎるので、2つに分けて考えます。特徴的なものは図に囲みを入れています。

ガチヤグラガチホコバトル

f:id:unchemist:20180419224410p:plain

ガチヤグラは、ヤグラを進める・相手のヤグラを止めることが優先されるので、ヤグラ上の敵をキルしやすいブラスターが多く入っています。ホットブラスターがN-ZAP85に続いて2位に入っているのはガチヤグラだけです。ロングブラスターが多めに使われているのも特徴的です。 スプラチャージャーが多いのもガチヤグラだけで、ゆっくり動くヤグラ上の敵に照準を合わせやすいんでしょうか。

ガチホコバトルは、もっとも標準的な傾向にあるのですが、一方でボールドマーカーがかなり多く入っているのはこのルールだけです。目まぐるしく攻守が交代して、素早く道を作るという意味で、塗りが強くカーリングボムも使えるボールドマーカーは重宝されるのでしょうか。

ガチエリア、ガチアサリ

f:id:unchemist:20180419224425p:plain

ガチエリアは、最もナワバリと傾向が似ているので、個人的に予想していた通りバケットスロッシャーデコが多めに入っていました。今後、利用率はもっと増えていくのかもしれません。

splatoon-analysis.hatenablog.com

あと特徴的なのはラピッドブラスターですが、正直これはなんで多いのか分かりません。特にガチエリアだからといって特別強いというわけでもないような気がするのですが…(どちらかというとルールに限らず強ブキであるのは間違いないのですが)。ブラスターの割によく塗れるからでしょうか?

ガチアサリは、きっとアサリを集めやすくて機動力の高いパブロやホクサイが多いのだろうと思っていたのですが、全くそんなことはなく、割と全体の傾向に似たブキが使われています。これは、自分だけがアサリを集めて隙を見てアサリを入れることにそれほど意味はなく、結局いかに相手を減らして、チームでアサリを投げ込んでいくかを重視すべきということでしょう。つまり、隙を見てワンチャンかけるくらいなら、相手をキルして人数優位を作ってアサリを投げるという、ごく普通の戦い方が最も効果的だということです。あとは、パブロ・ホクサイ自体もそれほど防衛に強いわけでもないのでオフェンスだけ考えても難しいことと、ガチアサリのためだけにクセのあるこれらのブキを使いこなすというのも難しいというのもあるかと思います。

もしかしたら、パブロやホクサイは全体としては多く使われているのかもしれませんが、この結果だけ見るとリーグマッチ上位者としてはほとんど使われてはいないというデータになるので、素直に受け取るならば「パブロやホクサイではガチアサリでリーグマッチ上位に行けない」という見方になってしまいます。もっとも、N-ZAP85やスプラシューターと比べて、基本的な利用者人口に圧倒的な差が(おそらく)あるでしょうから、比べるのも難しいですが…。

全体の傾向

さすがに使いやすいとされるN-ZAP85、スプラシューター、ホットブラスター、スプラローラーはどこでもかなり使われています。前回の記事で、ルールやステージに限らず全体的に多く使われていることが分かっていたので、当たり前といえば当たり前なのですが…。

splatoon-analysis.hatenablog.com

終わりに

ガチマッチに勝つためにはルールごとにブキを持ち替えるべき?

どんなブキでも使いこなせるのであれば、ルールごとにブキを持ち替えてもいいでしょうが、そもそも勝てない人が勝ちたいという気持ちでブキを選ぶとするなら、現状では使いやすいN-ZAP85やスプラシューター、ホットブラスター、スプラローラーなどをまずは使いこなした方が早いかと思います。結局、ルールごとに覚え直すくらいならまずは1つのブキを極めるのが先なのかもしれないですね。

ただ、ルールごとにブキにも得手不得手があるのも事実で、スタンダードなブキを使ってみたあとに、「もう1つのブキ」を考えるときには、ルールごとの特性を考えて全く違う種類のブキを使ってみると面白いかもしれません。

次回

さて、ルールによってそこまで強くブキの傾向が違わなかった…ということは、ステージによってブキの傾向が違うのかも気になります。次回は、ステージとブキの傾向を見てみたいと思います。

スプラトゥーン2で真の強者は何を使っているのか: 過去のリーグマッチから使用ブキの変遷を見る

リーグマッチの結果から強いブキのトレンドを考える

前回、フェスマッチにおける使用武器の変遷について見てきました。

splatoon-analysis.hatenablog.com

そこでは、N-ZAP85に対して有利を取れるとして、バケットスロッシャーデコやパラシェルターが最近使用されているということが分かりました(正確にはそれが一因であろうと思われる)が、ガチマッチについても同じような傾向が見られるのでしょうか?

残念ながら野良のガチマッチについてのデータを取得することはできないので、毎日2時間おきに開催され、ランキングが公開されているリーグマッチから傾向を分析してみたいと思います。 毎日2時間おきに集計され、それがペア(2人)とチーム(4人)で100位まで含まれるデータなので、1日でいうと12回×(2人×100位+4人×100位)=7200人/1日のデータが取れるわけです。そのデータを使えば、いろいろな見方をすることができます。 今回は、ルールに限らず使用武器はどんな風に変化してきたのかについて、歴史を見てみたいと思います。他にもいろいろな分析の仕方があると思いますが、それは次回以降に回します。

ちなみに、前回も触れましたが私は2017/12頃にはじめてスプラトゥーン2をはじめたくらいの初心者なので、昔のことは知りません。データの事実は変わりませんが、考察の部分はネットで集めた情報を元に「こうだったのだろう」ということを喋っています。

結論

現状でもやはりN-ZAP85を使う人はそれなりに多いようですが、一時期に比べるとかなり落ち込んでおり、少なくとも現状では「N-ZAP85ばかりが使われている」という状況ではないようです。

昔は強いブキが極端でしたが、度重なる調整によって、どれか1つのブキが特別強いという傾向はかなり薄まり、今では使用ブキの多様化が進んでいます。これは多分運営にとっても望ましいことなのでしょう。いろんなブキを使って、様々な楽しみ方ができるようになったのはいいことかなと思います。

取得データ

データは以下の通りです。

  • 名前(使いません)
  • ポイント(使いません)
  • 順位(使いません)
  • ルール
  • 開催日時
  • ステージ(マッチごとではなく、その2時間でどの2つのステージだったかという程度)
  • ブキ(メイン、サブ、スペシャル)

ギアについても取得できるといいのですが、流石にできませんでした。 自分からすると1位も100位も雲の上の存在としては一緒なので、全てまとめて「上位の人たち」として見ています。

また、データは完全ではなく、ごく一部欠損があって取れていない物もあります。そして、リーグマッチランキングは日本だけのデータです。(イカリング2では他に欧州や米国を選べますが、そのデータは対象外です)

時系列の遷移

f:id:unchemist:20180418184906p:plain

ところどころ落ち込んでいるのは、フェスの開催やメンテナンスなどによってリーグマッチ自体が行われていなかったところです。

それにしても初期のスプラシューターコラボは凄いですね。概ね1200カウント/1日ということは、これが全体の割合でも変わらないとするなら6人に1人は使っていたということです。ということは、8人でマッチすると1,2名は使っていたということになります。

現在、発売してからだいたい9ヶ月が経つので、3ヶ月単位で分割してみたのが以下の図です。ブキの趨勢がより分かりやすく見えるかと思います。(凡例が見づらくてごめんなさい)

f:id:unchemist:20180418184934p:plain

ずっと使われているのはスプラシューター、スプラローラー、スプラシューターコラボくらいでしょうか。最近の3ヶ月(2018年頭〜)は、ホットブラスターとバケットスロッシャーデコが台頭してきています。

考察

現状で圧倒的に使われているブキはない

以前に比べれば、現状最強と言われて久しいN-ZAP85ですらだいぶ使用率は落ちてきており、様々なブキが使われていることが分かります。

ただ、これはリーグマッチの集計というのがポイントで、例えば2人でペアマッチ、4人でチームマッチして、全員が同じブキを選ぶことなんか普通はしないはずです。 例えば、ある人がN-ZAP85を選んだら、他のメンバーは当然他のブキを選んでバランスを考えたりするでしょう。 となると、現状N-ZAP85が人気だからといって、みんなが使うわけではない以上、使用率は「マイルド」になるのが普通だと思われます。 (逆に考えると、それでもスプラシューターコラボの割合が高かった発売当初はどんだけみんな使ってたんだという気もしますが)

強いブキはもてはやされ、そして調整される

もう、図の通りなのですが、分かりやすいくらいに変化しています。誰でも分かるかと思いますが、以下の通りです。

  • 強いブキはランク上位者の中でも圧倒的に使われている
  • そして調整され、使用率も落ち着いていく

発売当初〜9/8 ver.1.3.0前まで: スプラシューターコラボとヒッセン

選べるブキも少なかったのかもしれませんが、それにしても発売当初のスプラシューターコラボとヒッセンの使用率は異常ですね。案の定、9/8のver.1.3.0のアップデートで強烈な弱体化をくらい、そこからガクッと使用率が減っています。

【スプラトゥーン2】Ver.1.4.2以前の更新データの内容 | Nintendo

ヒッセンの塗り範囲の減少、ジェットパックの必要ポイントの増加、当たり判定の増加、着弾範囲の減少などでしょうか。

9/8 ver.1.3.0後〜11/24 ver.2.0.0前まで: スプラシューター

スプラシューターコラボが弱体化されたことに伴って、スプラシューターへ利用が移ったように見えます。ただこれも強すぎたのか、11/24のver.2.0.0でクイックボムの必要インクがかなり増え、以前ほど使われなくなりました。

ちなみに、図では触れていませんがホットブラスターも10/11のver1.4.0を境に使用率が減っていますが、何かあったのでしょうか?

【スプラトゥーン2】Ver.1.4.2以前の更新データの内容 | Nintendo

11/24 ver.2.0.0後〜1/17 ver.2.2.0前まで: N-ZAP85

スプラシューターが弱体化された一方、10/14のver.1.4.0で強化されたN-ZAP85が相対的に使われました。そこからやりすぎということでver.2.2.0でスペシャルであるインクアーマーの必要ポイントが増えてから、少し使用率が落ち着きました。

【スプラトゥーン2】Ver.2.2.0以前の更新データの内容 | Nintendo

1/17 ver.2.2.0後〜現在

それでも、現状ではN-ZAP85が「(トップ100の中では)最も使われているブキ」であることは変わりません。とはいえ、以前ほどではないので、他のブキも普通に見るし、昔ほどN-ZAP85を選ぶのが間違いないという状況ではないようです。

【スプラトゥーン2】Ver.2.2.0以前の更新データの内容 | Nintendo

現状の強ブキは弱体化される?

前回の記事で、バケットスロッシャーデコとパラシェルターが異常な使用率だったことが分かったのですが、リーグマッチで見るとそこまで極端に使われているわけではないことが分かりました。つまり、これらのブキは「なんでも強い」わけではなく、「ナワバリバトルでは強い」ということになります。となると、おそらく今後のアップデートでも、そこまで強烈な弱体化はされないのではないでしょうか。

勝手に予想するなら、スプリンクラーがさらに異常な使用率になっていた(これも前回の記事を参照)ので、バケットスロッシャーデコやパラシェルターを弱体化するというよりは、スプリンクラーをやや弱体化するかな?と思います。例えば、必要インク数が増えたり、塗りの減衰が早くなったり、飛び散る範囲がほんの少し減ったりなど…。

おわりに

ステージやルールによってブキの傾向は違うのでは?

今回は、単純にブキと時間という関係で推移を見てきましたが、スプラトゥーン2をプレイしている人からすると、当然以下のように思うと思います。

  • さすがにガチアサリとガチホコを比べたら、ブキの使用傾向は違うのでは?
  • ホッケふ頭やモズク農園のような平面的なステージでは、カーリングボムを使う人が多いのでは?

これはもっともな指摘で、私自身もその傾向があるのではないかという仮説を持っていました。それについての分析は次回以降で。

スプラトゥーン2で真の強者は何を使っているのか: 過去のフェスから使用ブキを知る

フェスの結果から強いブキを考える

スプラトゥーン2で負けすぎて頭がおかしくなりそうなので、果たして強い人は何を使っているのかを過去のフェス100ケツのデータから分析してみたいと思います。もうすぐ10回目のフェスが始まることですし、フェスで勝つためにはどうしたらいいかをデータを元に分析したいと思います。

結論

先に結論を言っておくと、「バケットスロッシャーデコ」「パラシェルター」の2つがほとんどでした。 特にバケットスロッシャーデコは回数を重ねるごとに使用率がどんどん増えていき、ついに直近の第9回では200人中80人が使っているという異常な使用率に。 これらのブキに対して直近でバランス調整は行われなかったので、おそらく次の第10回も傾向は同じでしょう。

分析してみる

分析データ

データのとり方は割愛しますが、イカリング2には過去のフェスのtop100がalphaチームとbravoチームでそれぞれ「100ケツ」としてリストアップされているので、いわば「めちゃくちゃうまい200人」がフェスごとに公開されているわけです。これまで、フェスは9回開催されているので、9回×200人=1800パターンのデータがあるので、これを使わない手はありません。

時系列の遷移

フェスが1回〜9回と続くにつれて、使用ブキはどう変わっているのかを見てみます。(ちなみに私は6回からやってる初心者なので昔のことは知りません)

メインブキの遷移

f:id:unchemist:20180417215224p:plain

フェスも9回を迎えて、考察が一巡した風に見えます。昔はルールに関わらず強いブキや、単純に塗り特化のブキが流行っていましたが、今はそんな簡単ではなく、あとで述べるように「そこそこ塗れて、強いブキに有利を取れるブキ」が流行っているように見えます。

f:id:unchemist:20180417215244p:plain

特にバケットスロッシャーデコは7〜9回で異様に流行っており、ついに最新の第9回では80/200人=40%の人が使っているという異様な状況になっています。

サブ・スペシャルの遷移

f:id:unchemist:20180417215301p:plain f:id:unchemist:20180417215309p:plain

メインブキが決まって、サブ・スペシャルがナワバリで「悪くない」ものを選ぶ傾向にあります。 やっぱり塗りが強いスプリンクラーアメフラシなどはよく使われていますね。特にスプリンクラーは、59%の人が使っているという…。 一方でトラップやポイズンミスト、ハイパープレッサーなど塗りに貢献しないスキルはほとんど使われていません。 バブルランチャーは結構塗れると思うのですが、塗りに反映されるまでアクションが多いからか、はたまたそのスペシャルを積んでいるブキが少ないからか、ほとんど使われていませんね…。

考察

バケットスロッシャーデコとパラシェルターが上位である理由

最低限は塗れるブキ

当然ですが、ナワバリである以上は塗れるブキであることが最低限求められます。チャージャーやブラスターが使用されていないことからも明らかです。 しかし一方で、いわゆる塗れるブキの筆頭と言われる「わかばシューター」「もみじシューター」「プロモデラーMG」「プロモデラーRG」はほとんど使われていません。 単に塗れるというだけでは上位を張れないのでしょう。 バケットスロッシャーデコとパラシェルターは、サブもスプリンクラーなので、塗りを後押ししていることがメインの塗り効率がそこまで良くはないのを補っています。

「ナワバリに強いブキ」に強いブキ

わかばシューターやプロモデラーに見られる傾向は、射程を犠牲にして塗りやすさを求めていることですが、それに対してバケットスロッシャーデコは射程、パラシェルターは防御で勝っています。これだけであれば多くのブキは射程で勝ちますが、現状最強(≒よく使われている)N-ZAP85に対しても、バケットスロッシャーデコとパラシェルターは同じことが言えます。 これが、わかばやプロモデラーにはないメリットになります。塗り効率を多少犠牲にしてでも、現状よく使われているブキに対して有利を取りたいということでしょうか。

バケットスロッシャーデコとパラシェルターは使いやすいか?

では、この2つのブキを使えば誰でも簡単にフェス(またはナワバリ)で勝てるか?というと、もちろんそんなことはないでしょう。 それぞれ癖が強く、使いこなすのは簡単にはいかなそうです。

バケツは塗り効率もそれほど良くはありません。それを補うためのサブの使い方と立ち回りが求められます。 傘は「塗る」「キルする」以外に「傘で防ぐ」という新たな特徴を活かす必要があるため、これまで使ったことのない人が新しく使ってすぐ強い…わけではないと思います。

ただ、ナワバリに限らず人気ブキであるN-ZAP85とマッチアップする機会は必然的に多くなるので、その対策として練習しておいて損はないかもしれません。

次にくるブキは?

バケットスロッシャーデコとパラシェルターが席巻するとなると、次は「それらのブキに強いブキ」が流行ることになると思いますが…。そこそこ塗れてメタれるブキって何なんでしょうね?ラピッドブラスターとか?射程で勝てるプライムシューターとかデュアルスイーパーとか…うーん…。 N-ZAP85に強くて塗れるブキというと選びやすいですが、バケットスロッシャーデコとパラシェルターの2つに強くて塗れるブキとなると…そんなブキあるんですかね?

チーム戦としてはバランスのいいブキ編成が必要になりますが、野良のナワバリだとメンバーとブキの組み合わせを自分で選べない以上、「N-ZAP85を想定してバケットスロッシャーデコ」「バケットスロッシャーデコを想定して◯◯」と深読みして、結果的に編成事故になったら目も当てられないことを考えると、「野良ではバケットスロッシャーデコかパラシェルター」辺りを使うのに留めるのが安心ではあります。

使用ブキの傾向から見るナワバリの勝ち方

次に、バケットスロッシャーデコやパラシェルターが流行していることから、逆にナワバリではどんな要素が求められるのかを考えてみます。

必要な要素は「前線維持(生存力) > 塗り効率 > キル力」

バケットスロッシャーデコもパラシェルターも、めちゃくちゃ塗り効率が高いわけでも、キル速度が早いわけでもありません。サブのスプリンクラーも含めてそれなりに塗れて、かつ対面でそれなりに強いブキ、と言えそうです。バランスと言ってしまえばそれまでなのですが、バケットスロッシャーデコはイカスフィアで、パラシェルターは傘による防御によって、デスしない立ち回りを実現することができます。

ナワバリバトルの3分間は、4人で塗り進めると、どんなに丁寧に塗っても1分30秒も経てば真ん中で敵と衝突するでしょう。 そうなると残り半分の時間は「いかに相手スペースを塗るか」になるわけで、単にキルするとか特定のオブジェクトをどうにかするガチマッチとは違って、前線を押し上げる(つまり味方の塗るスペースを広げる)必要があるのだと思います。

使用ブキの傾向でみるフェス(ナワバリ)で強いブキとは

ナワバリでは必要以上のキルは不要であると思えます。 ガチマッチではよく「人数有利」という状況を狙います。人数が多いと相手を崩しやすく、ヤグラやホコなどのカウントを進めやすくなるためです。従って、積極的にキルを取りにいって、人数有利の状況を作ることが求められます。

一方、ナワバリバトルはこの人数有利という状況がそこまで大きな有利を取れるわけではありません。なぜなら、敵からどれだけキルを取られたとしても、それ以上に塗ればいいからです。例えば、Bバスパークで敵チャージャーが中央に陣取ったとしても、周囲を全部塗ってしまえば勝てるわけです。 ただし、デスすればするほど「取り返す塗り」は大きくなるので、死なないに越したことはありません。そうなると「せめてデスしない」くらいが求められます。

もう一つ例を上げると、仮に2分の間相手をキルしまくったとして、残り1分でデスしてしまって自分の塗り効率が悪いと、もうそれで逆転されてしまい、取り返しがつかないわけです。従って「(残り時間が少なくなればなるほど)死なずにそこそこの効率で塗り続ける」ことが求められます。

そもそも敵と味方が入り乱れるガチマッチと違い、ナワバリでは全エリアを塗っているときに「たまたま敵とマッチアップする」ことがほとんどです。キルをとれたとして、大体5〜10前後くらいが普通ではないでしょうか。ガチマッチだと10〜20前後くらいであることを考えると、キル性能がそこまで求められないことが分かるかと思います。

有利な立場でも同じで、わざわざ敵を探してキルしにいくくらいなら、塗った方がいいわけです。たまたま敵と対面したら有利になればいいくらいで、敵を探し回って塗らないのであれば本末転倒です。

では、最低限の生存スキルまたはキル性能を持ち、残りは全部塗り性能であるブキは何か?というと、それが現状バケットスロッシャーデコとパラシェルターなのではないか?という状況なのだと思います。イカスフィアによる生存や最多ブキのN-ZAP85に対して有利だけ取れて、それ以外はそこそこ塗れる、という選択肢です。一言で言うならマッチアップする少ない局面で少なくとも負けない、塗り効率の良いブキが強い、ということでしょうか。

ナワバリでの立ち回り

そう考えると、ナワバリでの立ち回りも自ずと分かるようになってきます。 といっても簡単で、

  • デスしない
  • (敵以上に)塗る
    • 前線を押し上げる
    • 敵に塗らせない

の2つだけを守れば良いことになります。これは、バケットスロッシャーデコやパラシェルターに限らず、他のブキでも基本的にそうなのでしょう。 敵を見つけて突っ込んでいくとか、一人の敵に固執して塗らないとか、安易なデスをしないとか、そういう無駄を省いていくと勝てる…のではないでしょうか。まぁそれが難しいのですが。

おわりに

バケットスロッシャーデコやパラシェルターでないとダメなのか

「上位者がそれらを使っている」というだけで、当然他のブキで活躍することも可能ではあると思います。ただ、よく使われているには理由があるのですから、その成果以上のものを出す(例えば圧倒的にキルするとか圧倒的に塗るとか)必要があるのは間違いないです。 もし、本気で勝ちたいのであれば、そしてブキにこだわらないのであれば、バケットスロッシャーデコやパラシェルターを使ったほうが無難ではあるのでしょう。 野良マッチの難しいところは編成を選べない事にあります。従って、「尖った特性特化のイカ」よりは、「なんでもそこそここなせるイカ」の方が野良マッチで全体的に活躍しやすいんでしょうね。特性特化だと編成事故とかで勝ちを失うことも多そうですし。

最上位なんて一握りですし、いろんなブキの編成で立ち回りを考えたほうが楽しいというのも一理あります。好きなブキで勝ち負けを繰り返して楽しむか、強いブキで勝ち続けて楽しむかは人次第でしょうか。